気気と愉気法  

 私は、熱海の金井省蒼先生に、4年間ほど野口整体を習いました。はじめは整体の技術(操法)を身に付けたいと思っていましたが、 私には難しかったのか、合わなかったのか、とにかくマスターすることは 出来ませんでした。  
 金井先生のところを辞めてからも、愉気法は時々していました。 太極拳や気功の教室などで愉気法を紹介すると、好評でした。愉気を 終えた後は、皆、充実したイイ顔をしています。若々しく、その人らしさが 出ています。続けているうちに、次第にこれは良いものだから、多くの人に 紹介したいと思うようになりました。  
 私は野口整体を学ぶ前から、中国の哲学に興味を持っていました。 留学中に出会った老子・荘子・孔子などの思想、道元禅の澤木興道・ 内山興正氏などの考え方にも書物を通して影響を受けました。ですから 気気の内容には、そういうものも含まれています。  
 気気の方法は、愉気法に近いものです。しかしやはり私を通して 作ったものですから、私の色が出ていると思います。たとえば気気は 目指す方向として、3つの要点「@ただ手をあてるAただ手をうける B結果は気にしない」にしぼりました。特に「結果は気にしない」ということを 明確にすることによって、参加者の迷いを減らすことができました。 以前であれば「痛みをとりたい」「相手を気持ちよくさせてあげたい」などという 思いが前面に出ていた人も落ち着きました。また雑念や不安にしても、 それを無くすことを考えるのでなく、それを抱えながら気気をします。  野口整体の創始者である野口晴哉氏は、それ以前からある手当ての 療法(のようなもの)をもとに愉気法を作られたと聞いています。現在、 整体協会をはじめ、全国多くのところで愉気が行なわれています。私も 愉気を学び、「気気」という形を作り、活動しています。

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